参院選:分断、排除、差別の先にあるもの

参院選も中盤となり、各党、各候補者の言動を見極めながら投票先を考えています。私は、選挙において、政治や社会の現状は今の延長線でよいかどうか、という軸で常に判断しています。今のままでよければ与党系へ、変えたいと考えるのであれば野党系に投票しています。選挙権を得てから、「今のままでよい」と考えたことは一度もありません。

今回の選挙では、分断や排除を煽るような主張を避けるという点も大事にしています。

日本の政治経済の行き詰まりが進んできて、社会の分断、世代間の対立、そして、外国人の排斥を煽る主張をする政党、候補者が残念ながら増えてきています。対立や差別を煽ることで票を集める手法は世界各地で起きている現象ですが、煽った結果で社会がよくなったという話は聞いたことはありません。

もちろん、法律やルールは国籍や人種を問わず遵守すべきもので、社会保障における受益と負担のバランスが悪ければ是正をする必要があります。しかし、これらのことと、特定の国籍や人種の方を差別すること、特定の世代を攻撃することは全く別の話です。

分断や差別を煽る側は、自分たちが差別される側になると思っていないかもしれません。特に国籍や人種については変更が難しい、または、できないものなので、国籍や人種という点で差別する人は「自分たちは差別されない」と安心しているのかもしれません。しかし、分断や差別を煽った結果、社会が分断し、少数派となって差別される、取り締まられる側になることはあります。

また、差別や分断を煽ることに終わりはありません。攻撃対象としていたグループがいなくなれば、違うグループを探して差別や分断を煽ることになるでしょう。終わりなき分断や差別はいずれは社会の崩壊につながり、分断や差別を煽った側も生活が行き詰まることになります。

選挙の勝ち負けの以前の段階で、同じ社会、同じ世界に住む仲間として他者への経緯や配慮を欠いた言動が参院選で広がっている現状に対して、しっかりと声を上げて行動しなくてはなりません。

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