選挙前に読んだ、この本を再読しました。
昨年6月の杉並区長選挙で187票という僅差で区長に選出された杉本聡子さんの本です。
南米や欧州で広がりつつある「地域主権主義(ミュニシパリズム)」について説明された本で、地方自治のあり方について日々考えている身として大変参考になりました。
行き過ぎた民営化や過剰な市場経済について考え直して、「公共(コモンズ)」とは何か、その回復を図るために自治を重視して地方行政を変えていく取組みである「地域主権主義」。
私も、「民間活力の活用」、「民営化」、「効率化」という言葉や考え方に安易に踊らされずに、住民への行政サービス向上が目的であり、その手段としてどのようなやり方が最適か考えるべきという主張をしているので、参考になることが多くあった本でした。
一方、全ての意識決定を住民による直接投票で行うことは難しく、かつ、適切ではなく、また、全ての行政サービスを自治体直営でやるべきという極論は採用するつもりはありません。
行政サービスの充実という観点で今のやり方を総点検し、住民の自治を高める取組は積極的に行っていく、この姿勢で市政に臨んでいきます。安易な民営化や民間活力の活用という取組は慎重に点検してその是非を判断していきます。
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