一般質問の振り返り(その4):猛暑における教育活動のあり方

2月28日(水)に行った一般質問の振り返り記事、4回目は、猛暑における教育活動のあり方についてご紹介します。

まず、問題意識としては、残念ながら気候変動の影響で年々、夏の暑さが増してきている状況であり、この傾向を踏まえて教育活動を見直す必要があると考えています。

熱中症警戒アラートの数は、千葉県では2021年に8回、2022年に12回、2023年に34回、年々激増しています。昨年の夏は他国でも猛暑で、国連が「地球沸騰化」と表現していました。

このような状況において、教育活動において暑さ対策をしっかりと進めなくてはいけません。具体例として、今回は、移動図書館の巡回中止、そして、プール授業の見直しを要望しました。

まず、移動図書館については、読書機会を提供する大変意義深い活動と認識しています。一方で、熱中症警戒アラートが出ている中で、移動図書館がまわって、暑い中で利用者が訪れて、冷房のない移動図書館内で本を選び、そして、スタッフも屋外で待機・受付、というあり方は見直す必要があります。教育長からは、利用者の意見を聞きながら検討していくという回答をいただきました。つくば市は既に熱中症警戒アラートが出た場合には中止する場合があると明確に示しています。暑さだけでなく、強風・暴風時の対応も不明瞭のため、併せて整理していくべきです。

次に、小中学校におけるプール授業について、小学校は民間委託、中学校は廃止という提案をしました。小中学校のプール授業は、昭和30年代(1955年~)に子どもの水難事故が多く発生したことを踏まえて導入されたようです。要は、昭和のやり方が無用に残り続けてきた、ということです。

小学校においては、プール授業自体は必要と考えますが、各学校が屋外プールを確保・維持管理する必要はなく、屋内プールを運営する民間事業者に委託すればよいと考えます。猛暑において、屋外プールでの授業が中止となるケースも増えてきています。教員の働き方という意味でも、水泳指導の専門性という意味でも、民間への委託による実施が妥当です。今回の質疑で、コスト面においても民間委託の方がよいという回答が教育委員会でありましたので、早期に見直し・対応方針を策定するように求めました。

そして、中学校においては、中学生になってまで水泳授業の必要はないと考えて全廃を求めました。埼玉県の自治体でも廃止する自治体がでてきています。私自身は水泳部でしたし、今でも水遊びが好きですが、小学校時代に「水は苦手だな、いやだな」と授業を通じて感じた子どもは、私生活で川遊びや海遊びはしなくなると考えます。座学で水難事故の際の対応を学べば十分ではないでしょうか。

昭和という時代やその文化を否定するつもりはまったくありません。しかし、未だに、昭和の時代の法制度・価値観・やり方を踏襲して時代遅れになっていることは多くあります。

時代の変化に対応しているのか、目的に即したものなのか(教育であれば、子どもの成長にとって有効かどうか)、そして、何の意味があるのか、という視点で、様々な行政・教育活動を見直し、コツコツと改善していきます。

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