習志野市は、5月22日、JR津田沼駅南口、いわゆるモリシア津田沼跡地の再開発事業について、一時中断という判断が事業者の野村不動産からあったと公表しました。
非常に残念な内容で、このような悲惨な事態を避けることはできなかったのか、と率直に感じます。
中断の主な理由である工事費高騰は以前から指摘されていたことで、昨年11月にモリシア津田沼の閉館が発表されたわずか2か月後(2025年1月)に再開発の遅延が発表されて、3月末にはモリシア閉館、そして、今回、再開見通しの立たないままの一時中断の発表。この半年の動きは、大変残念ながら理解も納得もできません。
今回、野村不動産はモリシア津田沼に関して、部分的な再開を含めて様々な検討を行っていくという方針を示しましたが、そうであれば、3月にモリシアを閉館せずに、各テナントと緊急的な交渉をしてできる限り多くのテナントの閉店延期、少なくとも併設する駐車場は継続して稼働という判断ができなかったのか、と考えます。
習志野市は、老朽化、そして、モリシア閉館を見据えて、モリシア閉館よりも2年早く、2023年4月1日から習志野文化ホールを閉館しています。2年以上、市内の学校や音楽団体は発表の場として他市の会場を手配してきた状況にあります。二十歳の門出式も市外で開催してきています。
今回の市長コメントにあったとおり、早期に文化ホールの現状を把握し、緊急修繕、そして、できる限りの早期の利用再開を図るべきです。習志野市が文化ホールの早期利用再開を行うというアクションを起こすことは、野村不動産に様々な検討と実行を促すことになると考えます。
長期的な課題としては、文化ホールは本当に今の場所のままでよいのか、民間事業者の土地に建て続けることが適当なのか、今回と同じような問題は将来再発しないのか、改めて、専門家の意見を受けながらゼロベースで検討し直すべきです。JR津田沼駅から至近距離という立地条件は素晴らしいですが、その他の要素も総合的に考えれば、別の立地を考えていくことも選択肢として持つべき時にきていると考えます。
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