9月7日の総理による辞任会見での質疑応答において、石破総理から、
「私は、この間の両院議員総会でも、石破なら変えてくれると、石破らしくやってくれという強い御期待で総裁になったと思っています。しかし、少数与党ということで、あるいは党内において大きな勢力を持っているわけでもございません。そして、本当に多くの方々に配意をしながら、融和に努めながら、誠心誠意努めてきたことが、結果として「らしさ」を失うことになったという、一種の、何と言ったらいいのでしょう、どうしたらよかったのかなという思いはございます。」
という発言がありました。この発言を聞いて、改めて、政治の目的とは何か、その目的を達成するための組織や手段とは何か、色々と考えさせられました。
私は、政治の目的は、国政では国民の、市政では市民の安全と財産を守り、できる限り豊かな社会を維持、発展させることであり、政党や支援団体といったものはその目的を達成するための手段と捉えています。手段を持っていなければ目的を達成することはできないという側面はありますが、組織を守るために目的達成を諦める、政治生命を目的よりも大事にする、ということはあってはならないと考えます。
組織内の融和のために、政治の目的を達成することを諦めるということは本末転倒です。そして、後任候補の方が「党を再び一つに」「ONE自民党」等と発言していますが、組織の立て直し云々は手段の話であり、国民が聞きたい内容は、物価高や人口減少社会にどのように対処し、どういう国や社会を築こうとしているのかというビジョンとその道筋です。
自民党総裁選挙は、政治の目的や手段について色々と考える機会となっています。
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