「PUBLIC HACK 私的に自由にまちを使う」を読みました。

まちづくりの参考とするために様々な本を読んでいます。今日読み終わった「PUBLIC HACK 私的に自由にまちを使う」(笹尾和宏氏、学芸出版社、2019年)という本からは、斬新な視点をいただくことができました。「目からうろこ」という感じです。

ポイントとしては、まちづくりにおいて、PUBLIC HACK =公共空間で、個人それぞれが生活行為として自然体で自分の好きなように過ごせる状態であること、が大事という点でした。

くだけて言うと、法律や条例に違反しない範囲において、公共空間で、お互いに譲り合いながら、自由気ままに過ごすことを勧めています。

たしかに、まちづくりというと、にぎわい創出、集客、経済効果という点につい関心がよってしまいます。でも、その前に、一番大事なことは、みんなの税金を使って整備した公共空間をできる限り自由に楽しく使う、ということだと気づかされました。

街や公園を歩いていると、「自転車乗り入れ禁止!」、「花火禁止!」、「ゴミ捨て禁止!」等と禁止行為を呼び掛ける看板が多いことに気づきます。法律や条例で禁じている行為は確かに取り締まるべきですが、必要以上に監視し合って自由がなくなる空間も息苦しいものです。

公の空間、Publicの空間について、どうやったらお互い気持ちよく使えて、楽しい空間になるか、について皆で考えて話し合う中で、使用ルールが決まってくる、そして、「●●禁止!」と大きな看板がなくても、空間を安全安心に、自由に使えるようになる、これが理想だと思います。

理想と現実との間には様々な課題があるかと思いますが、一つの理想像、面白い考え方を得ることのできた本でした。お勧めします。

 

 

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