12月11日に行った一般質問を振り返る記事(録画はこちら)、3回目は、「義務教育の無償」原則の真の実現に関する質疑を紹介します。
日本国憲法第26条に、
義務教育は、これを無償とする
という規定があります。しかし、実態は、教科書代と授業料が無料であって、それ以外の費用の多くは保護者が負担してきています(「隠れ教育費」と指摘されることもあります)。過去に裁判にもなりましたが、財政上の制約を踏まえて解決せず、長らく放置されてきている現状です。給食費、副教材費等、「これも保護者負担?」と不思議なものが多くあります。
私は、この実態を習志野市から抜本的に変えるべく、当選以来、一貫して取り組んできました。その結果、教育委員会が現状分析の上で改善方針を策定し(2023年度)、今年度は学習教材等の共用品化に向けた予算が新規につきました。
具体的には、各校で検討し、彫刻刀セットや掲示用ファイル等、今まで保護者が買っていた教材等を公費で買って共用品化するという取組を推進しています。共用品化することによって、複数年にわたって使えますし、保管も学校で行うため、保護者の負担が減ることになります。また、使用する教材を統一することで、教員側にもメリットがあるということが今回の議会で教育委員会から報告されました。
この取組、私は費用対効果が高いと捉えています。今年度は約370万円の予算しかつきませんでしたが、事業効果やインパクトは高く、保護者からの評判も非常によいです。「給付金や商品券のように単発で現金又は現金相当のものをばらまくよりも、複数年にわたって効果がある教材等の共用品化の方がよい」と強く主張し、来年度予算で更に拡充することを求めました。
また、様々な視点で取組を進めるために、昨年度から習志野市が導入した学校運営協議会の場をもっと活用し、地域の方や保護者の視点を入れて取組を進めてほしいと要望しました。
更に、共用品化に加えて、テストやワーク、ドリルといった教育の一環として必要なものについて、家に持って帰るから受益者負担という理不尽な整理がされている実態についても、今後取り組んで改善していきます。
「義務教育の無償」原則が真に実現する日までしっかりと対応していきます。
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