習志野市は、再建設予定の習志野文化ホールにパイプオルガンを再設置するかどうか、その可否を問うクラウドファンディングを行う、と正式に発表しました。市のWebサイトに加えて、今日発行された「広報習志野」の裏面でも大きく紹介されたので、私にも市民の方々から多くの御意見、御質問をいただいております。
私の意見は、
パイプオルガンは公費で再設置すべき
です。主な理由は2つあります。
1.このパイプオルガンは、習志野文化ホールの特色の一つであり、また、県内の公共ホールで唯一という希少性もあります。習志野市は「音楽のまち」を標榜しており、パイプオルガンもその一役を担っています。そして、1970年に制定した文教住宅都市憲章では「わたくしたち習志野市民は、教育に力をそそぎ、すぐれた文化をはぐくむ調和のとれたまちをつくります。」と定めています。このような点を総合的に加味すれば、習志野市としてパイプオルガンを再設置する意義は高いと判断します。
2.次に、経費については公費で対応すべきです。再設置に約1億5千万円を要する、と試算されていますが、パイプオルガンの寿命は長いです。欧州には数百年使われているパイプオルガンもあるようです。仮に、再設置後に50年間使用できるとしたら、約1億5千万円÷50年=300万円/年。調律等の維持管理費を加えたとしても、年間約1千万円前後の費用と試算しています。この約1千万円について、高いか、安いか、どう捉えるか、という点ですが、習志野市の一般会計予算は約800億円/年であり、他にも見直すべき事業は多くあると考えているので、私は、この規模の予算であれば公費で対応すべきと考えます。
最後に、実施が決まったクラウドファンディングについては、どうしてもやるのであれば、様々な工夫ができると考えています。
まずは、習志野市民や市内企業等に呼びかけるだけではなく、オルガン関連の業界団体や組織、過去に文化ホールで公演した芸術家等に幅広く呼びかけること。
次に、パイプオルガンがドイツ製であること、そして、習志野は歴史的にドイツとのつながりがあることを踏まえて、在京ドイツ大使館に相談し、関心のある団体や組織に呼びかけを広めること。製作したベッケラート社にも相談し、ドイツ国内でも周知してみること。
最期に、クラウドファンディングを行っていること自体をSNS、口コミ、ポスター、チラシ、自治会・町内会の回覧等、あらゆる媒体を使って、市内だけでなく、習志野市外にも最大限の周知を図ること。
どうしてもクラウドファンディングをやるのであれば、最大限できる工夫を行っていただきたい、終わった後に「こういう取組もできたのでは」といった指摘を受けることがないように、全力を尽くしていただきたいと考えています。
私は、このように考えており、今までの議論でも指摘や提起をしてきましたし、今後も行っていきます。市民の皆様もぜひ関心をお寄せいただき、御意見をいただければ幸いです。
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