本日、一般質問の6日目を終えた後、市長から追加議案として習志野文化ホールの改修工事設計費及びパイプオルガン一時撤去作業に関する予算案が提出されました(議案概要はこちら、予算書はこちら)。
提出後、多くの市議から質問があり、活発な議論が行われました。私も質問を行い、以下3点のやりとりを行いました。
1.習志野市としての態度を示すという市長の説明があったが、今回の提案は野村不動産側とすり合わせたうえでの協調した取り組みということか、もしくは、旧モリシア全体の再開発の見通しが立たない中で習志野市としての意思を野村不動産側に示すという意味合いということか。
⇒(市側の回答)野村不動産側とは協議を重ねてきているが、趣旨としては後者である。市としての意思を示すものとして、文化ホールの改修設計とパイプオルガンの一時撤去を行いたい。
→私はこの回答に驚きました。土地及び建物の大部分を有している野村不動産側との間で進め方を合意したうえでの提案と推察していました。厳しい交渉の過程において、市として、野村不動産側よりも先に文化ホール再開に向けた意思を示した、ということです。私は、耐震等の安全性を満たす限りは今のホールを活用し、長期的には他の市有地に文化ホールを移設するという考え方なので、今回の提案趣旨には賛成です。ただし、もっと早い段階で意思表示をして、野村不動産側の動きを促すこともできたのではないかと考えています。
2.今回の提案について野村不動産側との間ではどのような形(口頭、文書、議事録確認等)で合意したのか。
⇒(市側の回答)野村不動産側との間で協議を重ねてきた中で、市として判断したものであり、この提案に関する野村不動産側との合意等は行っていない。
→この回答に対して、私からは、将来、今回の対応を検証するためには記録が不可欠であり、市役所内での文書でもよいのでしっかりと交渉過程等を記録していただきたい、と提案しました。今回のような事態を二度と繰り返さないためにも、記録をしっかりと残していくことが重要です。
3.文化ホール再開後の使用期間は概ね10年程度ということであったが、改修費用とその費用に見合った使用期間等、費用対効果という観点でどのように計算して10年間という数字にしたのか。
⇒(市側の回答)野村不動産側の方向性を踏まえて概ね10年間という設定を行ったものである。
→この回答に対して、私からは、安全性を確保できるのであれば10年以上使用していくべきで、10年間という数字にこだわらずに今後、交渉、調整していっていただきたいと提案しました。
また、他の市議からの質問によって以下のような主な点が今回明らかになりました。詳細の議論は、来週16日(火)9時からの一般会計予算委員会にて議論されることになります。
●10月30日にパイプオルガンの現状を踏まえて市長から一時撤去、12月議会での予算提案の検討指示が市役所内に行われて、その後、11月27日に野村不動産との協議も踏まえて改修設計業務も追加して12月議会に提案することを決定した、という経緯。市議への説明については配慮が足りなかったという指摘は市として受けとめる。
●パイプオルガンは年明けに一時撤去して適切な場所に保管、その後、ホール再開時に再設置できるように努めていく。
●野村不動産側の判断は来年3月末までに行われる予定だが、既に旧モリシアの建物点検は終了しており、協議において野村不動産側からは旧モリシアの低層階を再開し、10年程度の期間、使用していくという考えが提示されている。
●改修工事費の想定は約20億円で、概ね10年間の利用に耐えうる改修を考えている。20年間以上の期間での利用再開を想定する場合、改修費用は約40億円程度になると見込んでいる。
来週の予算委員会でも本件を議論し、過去の経緯の確認や問題点の指摘をしつつも、未来志向で、習志野市民にとって最善策は何かという視点で考えて、提案への賛否を決めていきます。


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